第1回

ひたすらにギャルゲーの感想を書き連ねていく本企画、第1回目。

当面はプレイステーションのゲームを1~2本紹介していきます。 今回は「ダブルキャスト」「風雨来記」の2作品。

ダブルキャスト

「やるドラ」シリーズ1作目

やるドラ」シリーズを御存じだろうか。PSで発売された、フルボイス/フルアニメを売りにしているアドベンチャーシリーズである。 選択肢により変化するストーリーをアニメのように楽しめるということで、非常に面白い試みがなされたシリーズです。

1998年に4作品発売されるという、現在ではあまり考え難いハイペース。4作品とも基本的な設定(記憶喪失のヒロイン)は同一ですが、作風は異なっております。

王道的なシナリオの中にある狂気性

「ダブルキャスト」はやルドラシリーズの一作目ということですが、中々これがとてもぶっ飛んだシナリオでございます。

大学生の主人公が記憶喪失のヒロインと出会い、映研の自主製作映画の撮影を進めていくうちにヒロインの記憶が……という王道的なシナリオですが、進めるたびに豊富なバッドエンドがプレイヤーの心を抉り取っていきます。

合宿に行けば殺され、映画の試写をやれば殺され、学校の屋上から飛び降り……というヒロインのアグレッシブさに振り回される数多のバッドエンドは、通常のギャルゲーだと思っていると驚きの連続となってしまいます。

主人公はともかく映研部員まとめて皆殺しにされる猟奇的なバッドエンドは、一部界隈では有名ですねぇ。燃え落ちる館の中で返り血に染まる笑顔のヒロインは、(キャラの本質的には違いますが)昨今のヤンデレキャラに通じるものがありますね。

総評

シナリオやキャラクター設定は分かりやすく、世界観に簡単に入り込むことができます。 同級生や先輩もキャラが立っており、一部のバッドエンドでは過去が掘り下げられることもあります。

また、豊富なバッドエンドではメタ的な反省会を聞くことができますが、まるでヒントになっていないあたりがとても素敵です。

肝心なヒロインも通常時は中々良い僕っ娘ですが、後半はずっと情緒不安定な彼女に振り回されることになります。

それはそれで良いのですが、やはりバッドエンドのイメージが強すぎるのでした。 うーん、ある意味記憶に残るヒロインなんですが、なんだか損をしている娘ですねぇ。

風雨来記

若者よ、旅に出よう

北海道を舞台にしたプレイステーション用ギャルゲーで、2001年にフォグから発売されました。

主人公は駆け出しのルポライターで、北海道で1か月野宿生活を送り、その道中で出会った女の子と仲良くなって一緒に北海道を回りながら記事を書くというゲーム。

主人公はバイクに乗って移動するんですが、実際の北海道の色んな道路や観光地、キャンプ場などの写真が何百枚も使われていて、ゲームをプレイしていると実際に自分が北海道旅行をしている気分になります。

また、それぞれの観光地に纏わる話や、ちょっとした北海道豆知識が随所で出てくるので北海道に関する知識もかなり増えます。

野宿生活なのでもちろんキャンプを張って寝泊りするわけですが、キャンプに関する描写や主人公のずば抜けたアウトドアテクニックなど、かなり本格的に描かれており、キャンプが好きな人はもちろん、やったことない層も取り込めるような出来になっています。

異様なヒロインたち

ヒロインの女の子は、2重人格の少女、箱入り娘、幽霊の3人から選びますw 2重人格はまぁわかるとして、幽霊てなんだよw まぁ自分は箱入り娘を選んでプレイしたんですが、まぁ可もなく不可もなくといった感じでした。

主人公なんですが、正直自分はあまり好きになれませんでした。まぁプレイしたらわかるんですけど、自己中心的な考え方や態度が目立って、感情移入しにくいキャラでしたねー、まぁ悪いやつではないんですけど……。

そしてこのゲーム、最終的に心光展と呼ばれる出版社のコンクールの1位入賞を目指して、女の子と一緒に記事を書いていくんですが、どんなに頑張っても心光展で1位を取ることはできない仕様らしいです。なんでそんな仕様にしたんだ……。

総評

旅行ゲーとしては満点、ギャルゲーとしては50点、合わせて75点!

シリーズとして2と3が出ています。2の舞台が沖縄ということで、機会があればプレイして、沖縄旅行に行こうかな。

まとめ

プレイステーションから2作品を紹介しました。まだまだPSにはギャルゲーが多いので、先は長いですね。