第4回

ひたすらにギャルゲーの感想を書き連ねていく本企画、第4回目。

今回は少しマニアックだが名作と名高い「おかえりっ!〜夕凪色の恋物語〜」、一方有名なシリーズもの1作目の「Memories Off」の感想です。

おかえりっ!〜夕凪色の恋物語〜

「埋もれた名作」と言われる本作

2001年2月2日発売。元々PCゲームだったが後にPS1のSIMPLE1500(2000)シリーズで発売されました。低価格ですが制作陣は、セーラームーンの只野和子によるキャラデザや、フルメタやAIRの志茂文彦によるシナリオ、また有名声優を多数起用しており大変豪華です。

なお、「おかえりっ!〜夕凪色の恋物語〜」というタイトルはPC版で、PSでの正式タイトルは「THE 恋愛アドベンチャー おかえりっ!」となっています。

ネットでの評判がかなり高かったのでハードルがかなり上がった状態でプレイを始めましたが、それを軽々と越えてきました。正直めちゃめちゃ面白かった。では、簡単なシナリオとゲームの流れを紹介します。

田舎の孤島、村の伝承

舞台は姫神島と呼ばれる孤島。主人公、大平洋平は教育大学3年の教育実習生で、幼い頃に過ごした姫神島に教育実習として赴任する形で戻ってきました。教育実習期間は約4週間で、その間は民宿「しのはら」で寝泊りすることとなります。この民宿「しのはら」は、洋平が幼い頃に仲が良かった女の子、17歳の女子高生ヒロイン篠原渚の実家になります。まさにギャルゲー展開。渚は洋平のことをお兄ちゃんと呼びめちゃめちゃ慕っていますが、洋平がちょっかいをだすとすぐにするどいツッコミ(平手打ち)が飛んできます。

民宿「しのはら」には渚のほかに、渚の妹で小学生の緑が住んでいて、民宿の女将?的な存在のお婆さん(名前不明)が働きにきています。また、たまーに渚の父親が仕事から帰ってきます。

全体的なゲームの流れとしては、朝学校に行って子供たちに勉強を教え、三島先生(教育実習の指導教諭、洋平が小学生の時に世話になった先生)にダメ出しされ、放課後は島中にいる女の子にちょっかいを出して、夜になると民宿に帰ります。で、女の子と距離を縮めていくにつれて、島で起こっている問題やいざこざに巻き込まれ、何とかしようと頑張ります。

メインヒロインが5人いて、攻略する順番に特に決まりとかフラグとかはなく誰からでも攻略できるんですが、一応推奨された順番があってそれに沿わないと話についていけなくなるところがちょいちょいあります。えっお前誰??みたいな感じになり気まずくなります笑

また、サブヒロインが3人いて、サブヒロイン用のエンディングも準備されています。まぁバッドエンドみたいなものですが、これはこれでアリだな、と思ってしまうような終わり方です。

ヒロインたちの魅力

このゲームのメインヒロインは5人いますが、5人とも全力で最高にメインヒロインをしています。もはや何を言っているのかわかりませんが、このゲームをプレイしたらこの言葉の意味がきっと理解できると思います。その中でも特によかったのが、個人的には篠原渚かなと。

渚は主人公の幼馴染なので、ヒロインとしてはベタ中のベタ。この子の評価に関しては最近筆者がギャルゲーをプレイする際にベタなメインヒロインを避けてプレイしていたせいもあって、逆に新鮮に感じたってのもあります。が、それを差し引いても素晴らしいキャラでした。

まず、愛嬌がある。やっぱ女の子は愛嬌がないとね。主人公との掛け合いは見ていて面白いし癒されます。まぁ渚は見た目も普通に可愛いんですけどね(作中で他のヒロインに可愛い顔をしていると言われていた)。

渚と主人公が徐々に仲良くなり、お互いがお互いを好きだと気付いた頃、黒服をきた悪いやつに「渚ちゃんと洋平くんは実の兄妹なんだよ……」とデマを吹き込まれてしまいます。

それを信じてしまった渚は、主人公とあえて距離を置こうと、主人公にわざとキツイ言葉を浴びせたり、他の男と仲良さそうにしているところを主人公に見せたりして嫌われようとします。そういう不器用な面も持っている渚ちゃん、守りたくなるでしょ?笑

最終的に二人は兄妹ではないことが証明されて黒服の悪いやつら(詳しくは本編プレイするべし)は逮捕されて一件落着、無事に二人は結ばれてエンディング。「洋平!渚!よかったなぁ!」と泣きながら叫びました(心の中で)

他のヒロインも負けず劣らず魅力的です。いやほんとに甲乙つけがたい。で、その魅力が只野さんのキャラデザでより一層際立ち、志茂さんの重厚でハイクオリティなシナリオと絡めることで本当に非の打ちどころのない素晴らしい作品となっています。

また、周回プレイをすることで登場人物の過去や島の秘密も徐々に明らかになっていくので、じっくりプレイ派の方も楽しめると思います。ゲーム屋さんで見かけたら是非購入してプレイしてみてください。

最後に

本作の舞台である姫神島は、岡山県の『真鍋島』という実在する島がモデルとなっています。もう20年ぐらい前のゲームなので現在はだいぶ変わっていると思いますが、聖地巡礼も一応できるようです。筆者も近々巡礼する予定。その際はまたブログにアップしますね。

あ、言い忘れてた。「おかえりっ!」でいっちばん可愛いキャラは、時夫。ではまた。

Memories Off

超有名シリーズ、その1作目

1999年9月30日にPS用ゲームとして発売されました。現在まで続いている恋愛AVG『MemoriesOffシリーズ』の記念すべき1作目です。

ギャルゲーをある程度プレイしていたら1回は必ず耳にするであろうMemoriesOffシリーズですが、今まで一度もプレイしたことがありませんでした。これだけ有名なのでとりあえず1回はやっておこうと思いプレイし始めました。

王道ギャルゲ、という感じ

主人公の三上智也は澄空高校に通う2年生で、家族の仕事の都合で今は一人で暮らしています。

そんな主人公には二人の幼馴染がいます。桧月彩花と今坂唯笑。しかし桧月彩花は中学3年の時に交通事故で他界しており、彩花のことが好きだった主人公は未だにその過去を引きずっています。

また、今坂唯笑は主人公のことを想っていますが、主人公が彩花のことを忘れられずにいる事を知っているのでなかなか想いを伝えられずにいます。

そんな唯笑に想いを寄せている、主人公の親友の稲穂信や、転校生の音羽かおるや双海詩音など、様々なキャラクターの思いが交錯する物語になっています。

感想

ストーリーは一般的なギャルゲーによくあるものでまぁ普通だったかなと思います。キャラデザは割と好きでした。ちなみに推しは双海詩音ちゃん。

プレイしていて一番気になった点、話のテンポがものすごく悪い!これに尽きます。他のギャルゲーでは10分程度で終わる話が本作では30分ぐらいかかってる気がします。

無駄な話というか、話が脱線しまくって全然終わんない。かなり早いスピードで読み進めても先に進まないからものすごく疲れてしまいました……。

それと主人公に感情移入があまりできませんでした。たまに出てくる選択肢の意味が分からず、この主人公は何がしたいんだろうと思うことが度々ありました。軽率な行動をしまくってヒロイン(特に唯笑)を泣かせたり、何やってんだと呆れてしまうことも。

最終的に少し成長した姿を見ることはできましたが、そのころにはもうゲーム自体に飽きてました笑

結論、微妙!有名な作品だったので自分の中のハードルを少し上げすぎたのかもしれません。今回気になった点が2ではどうなっているか気になるので、そのうちプレイしてみようかなと思います。

まとめ

「おかえりっ!」は当時から「地味だけどシナリオやキャラは秀逸」という評価だったようですね。まったくもって同感です。未プレイの方にはぜひ進めたい名作でございます。